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お金のこと | 2022.02.02

家の建て替え費用はどのくらい?内訳や建て替えまでの流れを解説

工事建て替え

家の建て替えをする場合、悩みのタネになるのが、建て替え費用がいくらかかるのかということです。建て替え費用には多くの要素が関わっているため、単に新築を建てる場合よりも費用計算が複雑です。

そこでこの記事では住宅を建て替える際の費用の内訳や平均的な相場とともに、建て替えのメリットやリフォームとの比較、建て替えの流れまで詳しく解説します。

1.マイホームや中古住宅を建て替えるメリット

建て替えの費用を調べると同時に、実際に建て替えを行うべきなのか悩んでいる人もいるでしょう。そこで最初に、マイホームや中古住宅を建て替えることの長期的なメリットを整理しておきましょう。

1-1.高気密・高断熱の高性能住宅にできる

最新技術を使って建て替えをすることにより、住宅の性能が大きく上がり、高気密・高断熱の高性能住宅を得られます。昔の家と現代の家の性能面での大きな違いが、この高気密性と高断熱性です。住宅における高気密とは、住宅の隙間を減らし、屋外の空気が屋内に入ったり、屋内の空気が外に逃げたりするのを防ぐ性能を意味します。高断熱とは、外の熱が中に伝わりにくい性能です。

高気密・高断熱の住宅は、冷暖房の効きがよくなり、夏涼しく、冬暖かい家になります。家の中すべてが快適になることによりヒートショックなどの健康被害も防ぐことができます。

1-2.老後も安心して暮らせる

建て替えのメリットは老後も安心して暮らせることです。木造住宅でも構造や使い方・メンテナンスの状況によって、ある程度長く住み続けることは可能です。しかし、「この先、いつまで暮らし続けられるか」という問題に不安を覚えることもあるでしょう。

一度建て替えてしまえば、家の寿命をそれほど気にする必要がなくなり、老後も安心して生活できます。三菱地所ホームの家は50年の長期保証システムがあるため、建て替えで老後に備える上でも安心です。

1-2-1.耐震性能やシロアリ被害に注意

今後生活する上で、大切な問題になるのが、耐震性能やシロアリ被害です。大規模な災害が増えている今、1981(昭和56)年5月31日までの旧耐震基準に即して建てられた家には倒壊のリスクがあり、補強が必要な場合があります。

また、シロアリの被害がある家は建ててから5年後を目安に増加し続ける傾向にあり、特に対策していない場合には、シロアリの被害が甚大になっている可能性もあるでしょう。そうした被害を確実に回避する方法として、建て替えが一つの選択肢となります。

1-3.現在の家族に合った家に住み替えられる

長く住んでいる家の場合、建てた当時と生活する家族の人数や構成が変わっていることが多いでしょう。そのため、間取りなどに住みにくさを感じることもあるのではないでしょうか。

建て替えであれば、今のライフスタイルにぴったりと合った間取りを0から考えられます。建て替えによって二世帯住宅を検討する人もいます。

2.戸建ての建て替えにかかるお金と相場

建て替えに興味はあるものの、いったいどれくらい費用がかかるのか心配に思っている人も多いでしょう。そこで、戸建ての建て替えをハウスメーカーや工務店に依頼する場合にかかる費用やその内訳、相場について解説します。費用はあくまで一般的な目安として参考にしてください。

2-1.木造・鉄筋コンクリート造の古家の解体費用

木造や鉄筋の住宅の解体費用は、1坪あたり5〜8万円が相場です。古い家を解体するための人件費や廃材の処分費用が含まれます。

しかし、解体費用は建物の構造・立地・周辺環境(道路幅や交通量)・付帯工事の有無・解体業者・繁忙期など多くの要因によって価格が変動します。上記費用はあくまでも簡単な目安として考えてください。

2-2.登記費用

建物を解体する場合、解体工事後に壊す家の登記簿を閉鎖しなければいけません。こちらは個人で申請することは少なく、土地家屋調査士が代行することが一般的です。土地家屋調査士への報酬を含め、4~5万円前後が大まかな相場です。

2-3.地盤調査・地盤改良工事費用

地盤調査費用は必須でかかる費用です。ハウスメーカーでは住宅瑕疵担保責任があるため、地盤調査は必ず行う必要があります。また調査後、必要だと判断された場合、地盤改良工事の費用がかかります。

地盤調査費用は調査の種類によって異なりますが、一般的なスウェーデン式サウンディング試験だと5万円程度が相場です。地下室や地下車庫がある計画の場合はボーリング調査が必要となり、25~30万円程度かかります。

地盤改良工事の費用は改良方法によって異なるため、ハウスメーカーに確認しましょう。

2-4.引越し・仮住まい費用

住宅を建て替える際には、工事中に賃貸マンションなど別の住まいに引越しをする必要があります。工事前に家を出るときと、完成してから新しい家に戻る際の2度引越しする必要があるため、2回分の料金がかかります。世帯数や時期によって費用が変わりますが、1回あたり10万〜15万円程度が相場です。

仮住まいの費用は物件の契約費用や家賃を合わせた金額がかかります。東京都内など仮住まいを希望するエリアの家賃が高い場合は費用がかさむ場合もあるので、どの程度かかるのか概算を計算しておきましょう。

2-5.設計・建築費用

設計と建築費用は施工会社や住宅性能、広さによって大きく変わります。設計費用は設計士が住宅設計をするために必要な費用、建築費用は住宅本体の工事作業と材料費です。

大まかな相場の目安としては、一坪あたり約70万~90万円が相場になります。例えば、40坪ほどの家を建てる場合には、2800万〜3600万円が大まかな相場です。

2世帯住宅の場合は、家の大きさや二世帯のタイプ(完全同居、一部共用、完全分離)にもよりますが、必要な住宅設備が増えるため、単世帯住宅の1.2~1.5倍ほどの建築費がかかります。

また、平屋の場合は1坪あたりの基礎の面積が大きくなるため、坪単価はやや高くなります。

外構工事が含まれていない場合もあるため、外構工事費用の確認も必要です。

2-6.税金など諸費用

住宅の建て替えに関わる税金は、不動産取得税、登録免許税、印紙税があります。不動産取得税とは、土地や建物を取得する際に納める税金のこと。登録免許税は法務局へ土地や建物の所有権を登記する手続きで発生する税金のことです。印紙税は、住宅購入時など契約書を交わす際に納める税金です。不動産取得税は、税率の軽減措置を利用できる場合もあるため、ハウスメーカーなどの担当者に相談してみるとよいでしょう。

3.一軒家を建て替える際の手順例

実際に住宅を建てるまでには、いくつかの手順があります。実際にはどのような流れになるのか把握しておきましょう。

3-1.建築会社探し

家の建て替えを考える場合、最初に行うのが、建築会社の選定です。どのような家にしたいのか、家のイメージやプラン、資金計画を考え、モデルハウスを見学したり、インターネットで調べたりして、家族の要望にマッチする会社を探しましょう。

建て替えの場合は、以前住んでいた家の不満点などが把握できているため、より理想の家に近づけられます。ハウスメーカーによっては建築だけではなく、解体工事も請け負えるため、手続きがスムーズになります。

3-2.敷地調査・測量・地盤調査を実施

ハウスメーカーを決めたら、そのハウスメーカーに依頼し、敷地調査や測量、地盤調査を行ってもらいます。これらの調査は有料ですが、調査してもらうことで、土地の状況や条件を把握し、より的確な見積もりが作成できます。

3-3.契約会社の決定

敷地調査の結果を反映したプランと工事費の見積もり提案を受けたら、実際に契約会社を決めましょう。住宅ローンを利用する場合には、利用前に仮審査申し込みをして、借り入れできるかどうか確認することが大切です。

3-4.仕様など詳細打ち合わせ

契約が決まったら、仕様の詳細な打ち合わせを進めます。契約前のプランはおおよその間取りや広さ、住宅設備などを決めるものです。契約後に、フローリングや壁紙の色、照明やコンセントの位置など詳細なプランを決めていきます。

詳細の打ち合わせが完了したら、建築確認申請書を提出し、ローン借り入れのための本審査を申請します。

3-5.仮住まいへ引越し

工事の期間が決まったら、旧居の荷物を運び出し、解体工事の前に仮住まいに引越します。工期が短い場合には、家具付きのマンスリー住宅を契約するのも選択肢です。旧居から離れていない家であれば、工事中に見学しやすいというメリットがあります。

ハウスメーカーによっては仮住まい探しや引越し業者探しまでサポートしてくれるため、相談してみるのもよいでしょう。

3-6.解体工事

解体工事を行う前に、事前に近隣への挨拶を行っておくのがおすすめです。解体工事や建築工事では、ほこりや振動、騒音や車の出入りなど、近隣にお住まいの方にも影響があります。

解体工事が始まる10日から1週間前には、洗剤やクッキーなどの手土産をもって近隣の方に挨拶をしておけると良いでしょう。

3-7. 新築住宅の建築

新築住宅の着工から完了までにかかる工事期間は建物の規模やプランにもよりますが、一般的な30坪から40坪の住宅であれば4ヶ月〜6ヶ月ほどかかります。建物の地縄張り、遣り方、基礎工事、上棟まで、それぞれの工程を自分の目で確認することで、さらに自宅への愛着がわくことでしょう。

建物完成後、登記の手続きを行い、その後に住宅ローンが実行されます。

4.リフォームか建て替えか?迷ったときの判断基準

今の家に不満がある場合、建て替え以外にリフォームを視野に入れている人もいるかもしれません。リフォームであれば、思い出のある家を残せるほか、工期や金額も抑えられます。ただし、間取りには制約があり、自由度が高いとはいえません。

4-1.フルリフォームやリノベーションにした場合の予算は?

予算的な問題で建て替えよりもリフォームを選ぶ人も多いでしょう。確かに建築費用は、一般的にはリフォームやリノベーションの方が新築よりも抑えられます。特に部分的な改修の場合は数百万円〜に抑えられることもあります。

ただし、旧居にシロアリ被害や耐震基準の問題がある場合、結果的に新築の建て替え以上にコストがかかる場合もあります。

実際の状況によって費用は大きく変わるため、リフォームだから費用を安く抑えられると考えず、見積もりを取って比較してみることをおすすめします。

5.建て替えの費用をシミュレーションしてみよう

建て替えの場合、事前に費用を知りたいと思っても、旧居の構造や地盤の状態、新築住宅に求めるグレードなどによって変わるため、自分で予測することが難しいでしょう。

建て替えを検討しているのであれば、早めにハウスメーカーに相談し、実際にかかる金額を確認すると判断しやすくなります。建て替え費用を把握して、安心して理想の家を建てましょう。

三菱地所ホームでは解体工事から建築まで、建て替えをトータルにサポートしています。ぜひ一度、ホームギャラリーにお立ち寄りください。