お知らせ | 2024.04.16

「第27回木材活用コンクール」最優秀賞(国土交通大臣賞)を受賞

三菱地所ホーム株式会社(本社:東京都新宿区新宿)が施工しました、当社独自の「FMT構法」を採用した初の中大規模木造建築である「江北小路」において、「第27回木材活用コンクール」で『最優秀賞(国土交通大臣賞)』を受賞しましたので、お知らせいたします。

江北小路外観

 

■江北小路
三菱地所ホーム独自の構法により、高い耐震性を保ちながらも従来の木造建築にはない自由なファサードデザインや空間デザインを実現。準耐火木造による耐火性能で、市街地の不燃化にも寄与します。
本物件は、東京都が先導する足立区江北地域の都有地を活用した移転先の整備事業として採用されたプロジェクトです。
東京都は、「防災都市づくり推進計画」に基づいた木造住宅密集地域(以下、木密地域)の改善の取組を更に加速するため、2018年度より都独自の施策として、木密地域にお住まいの方が近隣との関係を保ちつつ移転できるよう「都有地活用による魅力的な移転先整備事業」を民間事業者とともに進めています。その第一弾となる本計画では、「災害に強い都市づくりを深く理解し、木密地域の改善に精力的に取組む姿勢」や「木造による温かな外観に路地空間を計画し、コミュニティを創出する設計」が課題解決の手法として高く評価され、20213月に事業主:公益財団法人東京都都市づくり公社を代表とし、設計監理:株式会社スタジオ・クハラ・ヤギ、施工:弊社、管理会社:株式会社ハウスメイトパートナーズで構成するグループが選定され、2022年度に建築工事に着手し、20239月に竣工しました。

【主な特徴】
・人に優しい建築や良好なコミュニティの形成など木密地域からの移転を促進する仕掛けづくり
・地域の活性化につなげる多様な住戸構成と人々の交流を促すテナント
・市街地の不燃化に寄与する建築、木造準耐火構造
・多摩産材の活用

江北小路(内観)

事業主:(公財)東京都都市づくり公社、設計監理:スタジオ・クハラ・ヤギ、構造:)KAP、設備:環境エンジニアリング、防耐火:桜設計集団、施工:三菱地所ホーム

■FMT構法
FMT構法」は、木と鉄骨によるハイブリットの構法です。「木」の性能を最大限生かすことで、壁や梁などの構造要素が空間内に出てくることが極めて少ない、フラットで自由なデザインの建築を可能にします。

【技術的特長】

  1. 木材と鉄骨の併用構造により、大断面の集成材厚板パネルの性能を最大限引き出すことで、シンプルな構造でも頑丈な建造物を建てることができます。
  2. 壁倍率最大20倍の高耐力高靭(じん)性の構造壁を利用しているため、耐震等級3を維持しながら、構造壁量を一般の2×4工法と比べて1/61/7に抑えることを実現しました。
  3.  構造壁を外壁として扱う必要がなくなるため、自由に外壁面をデザインすることが可能、各階層をずらした建築や、しなやかな曲線を描いた外壁ライン、連続開口など、自由自在です。
  4. 跳ね出しのスラブは最大3.1m、二方向でも最大2.8×2.3mまで可能。これだけ大きな跳ね出しを、従来の木造工法で実現することは難しい課題でした。

※「第27回木材活用コンクール」詳細は木材活用事務局のプレスリリースをご覧ください
(「木材活用コンクール」HPへリンク)

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