ケーススタディ
1邸1プロジェクト
注文住宅家づくりの場合
1邸1プロジェクトとは
家は、一生に一度と言ってもいいほど
大きな買い物です。
また、ずっと住み続けるものですから、
理想的で居心地のいい空間にしたいと
誰もが思うものです。
私たちはお客様が持つ住宅に対する夢に
寄り添っていくため、
「1邸1プロジェクト」と称して、
最初のご相談から完成後のアフターケアまで
各分野のスペシャリストがチームを組んで
バックアップしています。
当社の特徴であるこのプロジェクトの
やりがいや特徴について、
3人のメンバーに話を聞きました。
Members
- 小林 剛
-
アーキテクト(設計職)
1998年入社
大学で都市計画に関わる研究を行うも、就職活動では「見える形をつくりたい」と思い、住宅やビルの建設に関われる企業を志した。また、大学時代に三菱地所(株)で模型を制作するアルバイトも経験している。
- 米川 慧
-
ホームコンサルタント(営業職)
2018年入社
就職活動時、「お客様と一緒に家をつくりあげる」という仕事内容に加え、家の引き渡しの後でも関係性が続いていくなど、人と深く関わるというやりがいに魅力を感じ、三菱地所ホームへ入社した。
- 田中 正俊
-
プロダクトマネージャー(施工管理職)
1993年入社
大学では海洋建築を中心に学ぶ。巨大な構造物に興味があったことはもちろんだが、子どもの頃に自宅の建設現場を眺めることが好きだったことから、居住空間により興味を持つようになった。
SESSION.01
チーム全員が深く関わる
- 米川:
- 当社の1邸1プロジェクトは、まず私たちホームコンサルタントが、お客様が展示場にご来場された時からお引き渡しまで、ずっとお客様に寄り添うということが特徴の一つだと思います。
- 小林:
- ホームコンサルタントは最初にお客様と接する職種だから、相談役として最後までお客様に寄り添っていることは大きな安心感に繋がっていると思うよ。また、設計は間取りなどのお話をするところから関わりますが、私たちもお引き渡しまでしっかりとお客様とお顔を合わせます。
- 米川:
- プロジェクトがスタートすると、最初の1〜2ヵ月はご提案の期間。お客様のご要望をお伺いしながら、ホームコンサルタントは予算の調整、設計はお客様の想いを100分の1の設計図に落とし込んでいく。そしてご契約が決まれば、さらに詳細な設計を行って、床や壁などの内装のデザインを決め、工事がスタートする。設計やインテリアコーディネーター、施工管理など、プロジェクトが進むにつれて、お客様に関わる人数が増えいくイメージですよね。
- 田中:
- そうだね。私たち施工管理は、設計図が固まって着工する段階から本格的に参加しますが、例えば高低差があるような特殊な場所に家を建てるとなると、設計段階から工事をする側の目線でアドバイスをすることもあるね。また、私たちもお客様と接する機会は多い。現場がはじまってからは、お客様は楽しみ半分、不安半分ということが多いから、きちんと今何をしているのかをご説明したりしているよ。
- 米川:
- 田中さんのような工事のプロフェッショナル、小林さんのような設計のプロフェッショナル、インテリアのプロフェッショナルであるインテリアコーディネーターなど、各専門性を生かしながら、それぞれが連携してお客様に関われるからこそ、理想的な家をつくりあげられる。これが1邸1プロジェクトの大きな魅力だと思います。
- 小林:
- ホームコンサルタントはお客様の繋ぎ役としてずっといてくれますし、インテリアコーディネーターは出来上がった設計図をもとに内装を決めていきますが、逆に「こういう内装がいいようだから、こういうつくりにしたほうがいい」という意見をもらうこともあります。また、建設の現場では、設計と施工管理が連携を取り、間違いがないように進めていく。そんな連携が妥協のない家づくりに繋がっているよね。
- 田中:
- 確かに職種間の連携は大事だね。関わらない職種はないと言ってもいいほど、各職種がよくコミュニケーションを取って仕事をしていると思う。まさに、1邸1プロジェクト。チームで動くからこそ、お客様の理想を叶えられていると思うよ。
SESSION.02
納得していただける家を
つくるために
- 米川:
- 小林さんは、設計をする時に意識して大切にしていることはありますか?
- 小林:
- 何をポイントにしたいのかを徹底的に聞いて、お客様と夢を語り合って、それを家という形にしてご提案することだね。また、家は長年使うものだから、未来のことも考えるようにしているよ。例えば、建てる時は2部屋だったものを、将来的にはセカンドリビングとして使用するために壁を抜けるような設計をしたりね。
- 米川:
- お客様の夢に共感することは大事ですよね。田中さんは、その夢が詰まった設計図をもとにして家を建てていくわけですが、お客様と接する上で意識していることはありますか?
- 田中:
- 現場に来られた時の反応は意識して見るようにしているよ。実際に建てられていく様子を見ていただいた時に何を思われているのか。ご自身の意見をおっしゃっていただける方はいいのですが、中には言いたいことを言えないお客様もいらっしゃる。でも、それをそのままにしておくと、納得していただけるものは建てられないよね。だから、反応が少しでもおかしいと感じたら、しっかりと本音を聞き出すようにしているよ。
- 小林:
- 設計の時も黙ってしまわれるお客様って結構いらっしゃるんですよ。だから、田中さんが言うように受け身じゃなくて、どんどん自分から積極的に話を聞く姿勢を持つことは大切なことだと思います。私はお客様に喜んでいただける家を提供したいと常々考えているので、お客様のご要望をしっかり聞いた上で、それを超えた「おっ!」という驚きに似た喜びをつくれるように意識しています。ちなみに米川君は、お客様と接する中でどんなことを意識しているの?
- 米川:
- 私はスピード感を大切にしていますね。お客様からはご質問をいただくことが多いので、すぐにおこたえできるようにしています。分からないことも多いのですが、様々なプロフェッショナルが集まっているプロジェクトなので、みなさんを頼りにさせてもらっています。
- 田中:
- オフィスの雰囲気も風通しが良く、職種間の隔たりもないからね。すごくフラットで、分からないことは教え合ったり、みんなが協力的でそこもチームの力と言ってもいいかもしれない。私も米川君をはじめとする、ホームコンサルタントからの情報共有は助かっているよ。どんなお客様なのか、お会いする前にしっかりとした情報をもらえるからコミュニケーションしやすくなっているね。
SESSION.03
自由設計だからこその
難しさ
- 田中:
- 米川君はまだ若手だけど、プロジェクトを進行する上で、何か難しいと感じていることはある?
- 米川:
- お客様のイメージと自分のイメージを合致させることが難しいと感じています。出来上がった時、イメージと違うとなったらどうしようという不安があるので、きちんとお客様と共有ができるように、サンプルや模型、スケッチなど様々な資料を使って説明するようにしています。
- 小林:
- 確かに、空間の大きさや高さ、広がりなんかは、設計図を見ただけでは感覚的には分からない部分があるだろうから、それを自信を持ってお伝えするのは難しいよね。自由設計だったらなおさらだと思う。でも、そこの説明は、より専門的な設計に任せてもらってもいいかもね。
- 米川:
- ありがとうございます。また、お客様のやりたいことが多い時にも難しさを感じますね。
- 小林:
- オーダーメイドの家だから、あれもこれもとおっしゃるお客様はたくさんいらっしゃるよね。私の場合は、ご要望の一つひとつを分類してまとめるようにしているよ。例えば、A、B、Cというご要望があったとして、「ここをこうすれば、AとBは叶えられますよね」っていうように。
- 米川:
- なるほど、確かにご要望をおまとめしてみると、少ない要素で叶えられることもありそうですね。
- 田中:
- そうやってお客様のご要望をたくさん詰め込んで、設計図を完成させた後はいよいよ着工。工事期間中、現場からはお客様へ情報をお送りすることを大切にしているよ。工事では、各設備を取り付けるために10社以上の会社が出入りしていて、それを統括するのが私の役割だけど、例えば「今日は階段が設置されました」というような情報をお伝えすると、お客様にはたいへん喜んでいただける。
- 小林:
- こだわりが詰まった家ですから、工事の進捗状況は誰もが楽しみにされるところですよね。だからこそ、そうやってこまめに情報をお送りすれば喜んでいただけると思います。そのように、お客様が今何を考えて、どうすれば喜んでいただけるのかを想像する力は大切ですね。
- 米川:
- どうすれば喜んでいただけるのか…、もっと意識してみます。また、その他に自由設計ならではの難しさなどはありますか?
- 小林:
- 建物の形が自由だから、建築法の捉え方が変わることもあるんだよ。だから、契約前には民間検査機関に確認を取りながら進めている。中には特殊な形状の家を建てたいというお客様もいらっしゃるからね。
SESSION.04
お客様の夢を叶える
やりがいを
- 米川:
- 入社してから様々なお客様の家づくりに携わらせていただきましたが、当社は本当にお客様想いの人材が多いと思います。「お客様のため」という気持ちがすごく強い会社だなと思いますね。私も、お引き渡しの時に「これだけ頑張ってもらってありがとうございます」と感謝のお言葉をいただけた時は、本当に嬉しく思いますし、大変だったこともすべて報われます。
- 田中:
- 私はお客様がご入居されてから伺うこともあるんだけど、現場でコミュニケーションを取っていた時よりも、ご入居された後のほうがリラックスされていることが多いんだよ。そこで本音でお話をいただく瞬間が一番楽しいと感じられる時かな。
- 小林:
- 私も竣工後のパーティーに呼んでいただくことがあるのですが、お客様と一緒につくりあげた空間で、語り合いながらお酒を飲んだりできるのは本当に楽しい時間ですよね。この方の人生に関わることができた。そんな感覚が味わえる仕事だと思います。
- 田中:
- 自由設計だからといって何でもできるわけではないけど、できることの幅はかなり広いし、すべての職種がお客様の理想に向かってチームワークを発揮できるから、より多くのご要望に寄り添える。だからこそ、より一層喜んでいただけるのだと思うよ
- 米川:
- そこは本当に当社の強みですよね。また、完全フルオーダーだからこその学びは多いと思っています。私は建築系出身ではなかったので入社後にいちから学んできました。まだまだ周りの方の助けも必要ですが、知識が増えた分、成長を実感できていますね。今後はさらに経験を積み、「米川さんだからお願いします」と言っていただけるお客様を増やしていきたいと思います。
- 田中:
- 米川君みたいに若手が家づくりをもっと楽しめるよう、育成には力を入れていきたいね。長年完全フルオーダーの家づくりに携わってきた私の経験をしっかりと伝えていこうと思っている。
- 小林:
- 成長という意味では、1邸1邸のお客様が成長させてくれていますよね。みんなで難題を解決しながら行う家づくりは、やればやるほど相乗的に成長できる仕事だと思います。また、私も田中さんと同じく、オーダーメイドの楽しさを次の世代に伝えていきたいですね。1邸1邸がまったく違うからこそ楽しい。そうやって、お客様に加え、社内からもたくさんの笑顔を感じながら、これからも素敵な建物を建てていきたいと思います。