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テクノロジー | 2023.08.17

注文住宅は木造と軽量鉄骨造どちらを選ぶ? メリット・デメリット比較

注文住宅工事構造耐震ツーバイフォー工法

注文住宅を建てるにあたり、木造と鉄骨造どちらにするか迷う人もいるのではないでしょうか。注文住宅というとデザインや間取りといった目に見えるものが重視されがちですが、構造も非常に重要な要素です。それぞれのメリットとデメリットを知り、特徴を理解して構造を選びましょう。

1.戸建て住宅の建築方法は主に4種類

戸建ての注文住宅の建築方法は木造軸組工法、ツーバイフォー工法、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の4種類があり、どの建築方法が選択されるかはハウスメーカーによって異なります。最初にそれぞれの工法の特徴について紹介します。

1-1.木造軸組工法

木造軸組工法は日本で昔から使われていた工法です。総務省の統計によると、日本の住宅の約9割が木造ですが、その中でも木造軸組工法がもっとも多いといわれています。

柱と梁で骨組みを作り、斜めに筋交を入れて、地震に耐えられるだけの強度を確保していることが特徴です。日本の風土に合った工法であり、間取りの自由度が高いなどのさまざまなメリットがあります。

1-2.ツーバイフォー工法

ツーバイフォー工法は木造住宅の一種で、北米で多く採用されてきた工法です。木造軸組工法のように柱ではなく、合板のパネルを作り、壁パネルを箱型の構造にすることで建物を支えます。このパネルを作る際に2インチ×4インチの木材を使って構成することが、ツーバイフォー工法の名前の由来です。

木造でありながら、より気密性・断熱性・耐火性に優れています。また、規格化されているため、品質の均一化をしやすい点も特徴です。

三菱地所ホームではこのツーバイフォー工法をさらに強化したツーバイネクスト構法を採用し、自由度の高い設計、耐震性能、省エネルギー性、長寿命を実現しています。

強靭さと自由デザインを両立「ツーバイネクスト構法」

1-3.鉄骨造

鉄骨造は鉄骨を使う工法で、軽量鉄骨造と重量鉄骨造に分かれています。一般的に、戸建て住宅の場合は軽量鉄骨造を指します。骨組みに鉄の柱と梁を使い、木造軸組工法のように筋交を加える軸組工法で建てられるケースが多数を占めます。

鉄は耐久度に優れているため、木造では難しい設計にも対応できる点が特徴ですが、熱を伝えやすい点が主なデメリットとなります。

1-4.鉄筋コンクリート造(RC)

鉄筋コンクリートは鉄筋で骨組みを作り、コンクリートを流し込んで建てる工法です。耐久性が高いため、マンションなど中高層の住宅に使われることが多いですが、戸建てで採用されることもあります。

鉄とコンクリートによって高い耐久性を実現し、耐震性にも優れていることが特徴ですが、その反面、建築コストは高くなる傾向にあります。メーカーによっては鉄筋コンクリート造と他の工法をハイブリッドさせる工法や、独自の技術を採用した工法もあります。

2.木造住宅のメリットとは

注文住宅では木造と軽量鉄骨プレハブ工法のどちらかで迷われる方が多いのではないでしょうか。そこでここからは、この2つのメリットとデメリットを重点的に比較します。まずは木造のメリットから見ていきましょう。

2-1.コストを抑えられる

木造住宅は鉄筋造などと比べると材料費がかかりにくく、建築コストを抑えやすい点が一つのメリットとして挙げられます。鉄骨造の場合、鉄そのものの材料費に加え、鉄に耐火処理や防錆処理をする必要がありますが、木造の場合はそのような処理が必要ありません。木造を選択して建築コストを抑えることで、仕様や設備により多くの予算をかけやすくなります。

昨今のウッドショックによって輸入木材の価格が高騰傾向にありますが、三菱地所ホームは主力商品において国産材を80%以上使用しているため、そうした場合にも比較的価格高騰の影響を受けづらい体制で提案しております。

2-2.調湿効果がある

木造住宅には調湿効果があり、湿気を緩和し乾燥を防ぐ効果があります。木材は室内の空気に反応し、湿度が高い場合は水分を吸収、低い場合は水分を放出する性質があるためです。

その結果、木造は夏涼しく冬暖かい家が作りやすくなります。また、湿度が過剰になりにくいため、結露やカビ防止対策としても有効です。

2-3.断熱性が高い

木造住宅は鉄に比べて熱伝導率が低いため、構造そのものの断熱性が高い点がメリットです。鉄骨や鉄筋コンクリートは熱伝導率が高く、外気の影響を大きく受けやすくなります。

木は鉄と比較すると構造そのものに断熱性が確保できるため、快適な住環境を作りやすくなるのです。

2-4.デザインの自由度が高い

木造はデザインの自由度が高く、希望の間取りを実現しやすい点がメリットです。鉄骨系のプレハブ住宅はある程度規格が決まっており、間取りに制約があるケースが少なからずあります。その点、木造の場合はハウスメーカーにもよりますが、細かいプランの変更にも対応できます。

三菱地所ホームでは、ミリ単位で調整できる自由設計を実現。他にはないオリジナルな住まいが叶えられます。また、独自のツーバイネクスト構法により、一般的なツーバイフォー工法よりも設計の自由度が大きな吹き抜けや大空間を実現することも可能です。

2-5.耐火性に優れている

木造は燃えやすいというイメージがあるかもしれませんが、実は耐火性に優れている点が特徴です。住宅に使われるような厚みのある木の場合、燃えても表面が炭化する程度にとどまり、芯は簡単には燃えません。

特にツーバイフォー住宅の場合は、床や壁などの枠組み材が空気の流れを防ぎ、燃え広がることを防ぐファイヤーストップ材として機能します。そのため、木造の中でも高い耐火性能を持っていることが特徴です。鉄筋コンクリート造と同等の耐火性能があると認められているので、火災保険料が一般木造住宅より安くなります。

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3.木造住宅のデメリット

木造住宅には多くのメリットがありますが、デメリットもあります。ここではどのようなメリットがあるのか確認しましょう。

3-1.シロアリ対策が必要

木造住宅では工法に関わらずシロアリ対策が必須です。最近では床下にコンクリートを敷くベタ基礎工法が採用されることが多く、シロアリの被害は減少傾向にあります。しかし、基礎に近い部分の木材には防蟻処理が必須で、定期的な点検も必要です。

三菱地所ホームでは、シロアリが嫌うヒノキを基礎の土台に使用しており、シロアリの被害をより受けにくくなっています。

3-2.品質や強度にばらつきがある

木造住宅は使う木材の質や大工の腕前によって、品質や強度にばらつきが出ることがある点がデメリットです。特に木造軸組工法の場合、現場で柱と梁を組んで施工するため、職人の技術の影響を大きく受けてしまいます。

三菱地所ホームでは、独自の加工センターで建材を加工しているため、品質が安定している点が特徴です。また、高耐力のハイプロテクトウォールを用い、一棟一棟構造計算することによって、デザインの自由度と高い耐久性を確保しています。

4.軽量鉄骨造のメリットとは

軽量鉄骨造にはどのようなメリットがあるのか、詳しくみていきましょう。

4-1.工場生産で品質が安定しやすい

軽量鉄骨造は工場で部材を生産するため、品質が安定しています。しかし、規格が決まっている分、デザインの自由度が低い場合があります。特に変形地や狭小地のような敷地条件の制約が多い場合、希望の間取りが実現できない可能性があるので注意が必要です。

4-2.耐久性が高い

軽量鉄骨造は木材よりも耐久性が高く、害虫の悪影響も少ないため、耐久性が高いといわれています。しかし、木造住宅でも、適切なメンテナンスを施していれば、軽量鉄骨造と比較して耐久性が劣るということはありません。三菱地所ホームの注文住宅は木造でも長期50年の保証をしています。

4-3.耐震性が高い

軽量鉄骨造は木よりも頑丈な鉄骨のため、耐震性が高く、倒壊のリスクが少ないといわれています。しかし、近年では木造住宅の耐震性能が上がっており、特にツーバイフォーでは高い耐震性能が実現可能なため、軽量鉄骨造のほうがより耐震性が高いと一概にはいえなくなっています。

5.軽量鉄骨造のデメリット

軽量鉄骨造にはデメリットもあるため、どのようなデメリットがあるか知っておきましょう。

5-1.防音性が高くない

軽量鉄骨造の住宅は防音性が高いとはいいにくく、住宅内の音が響きやすいといわれています。壁に防音材を入れるなどの対応で防音性能を確保できますが、工事費が高くついてしまう恐れがあります。

5-2.耐火性が低い

軽量鉄骨造は熱の影響を受けやすく、耐火性が低い点がデメリットです。一定の温度までは耐えられますが、限界を超えると構造材が曲がり、折れてしまうことで、倒壊のリスクがあります。

耐火被覆材で耐火性能を強化している場合には、この限りではありません。軽量鉄骨造の場合は、どのような材料を使っているのか確認しておきましょう。

6.木造と鉄骨造の特徴を知り理想の家づくりを

ツーバイネクスト構法の強靭な構造を生かしたオーダーグラン赤坂の大空間

家づくりではどの構造で建てるのかどうかしっかりと検討することも大切です。木造と鉄骨造のメリットとデメリットを知り、納得したうえで家づくりをしましょう。

木造住宅の中でも高い耐震性能、省エネルギー性、長寿命を実現するツーバイネクスト構法の家について、三菱地所ホームの各ホームギャラリーでも詳しくご紹介していますのでぜひ一度お立ち寄りください。

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