新居への引っ越しは待ち遠しいものの、引っ越し前後にはやることがたくさんあります。
特に、新築戸建てへの引っ越しを控えている方は、間際になって慌てずに済むよう、早め早めの準備がおすすめです。
事前にしっかりと、準備しておくべきことの全体像をつかみましょう。
1.新居で快適に生活を始めるための5つの準備と流れ
新居での生活を快適にスタートするには、あらかじめ家具や家電の置き場所を決めたり、必要に応じて新しいものを購入したりと、やることがとにかくたくさんあります。
新築戸建てへの引っ越しの場合、マンションとは違う手続きや段取りが必要なものもあるので要注意です。
5つの準備の流れを理解し、いつまでに何を終わらせるのか、具体的なスケジュールを立てていきましょう。
2.①引っ越し業者の決定と予約
まずやるべきことのひとつは、引っ越し業者選びです。ハイシーズンの週末などはすぐに予約が埋まってしまうので、早めの計画が大切です。
引っ越し業者は全国対応の大手から、地域密着の中小までさまざまあります。料金を抑えることができても、大切な荷物や新居が傷ついてしまっては大変。サービス内容やオプションの充実度、対応や評判など、各社の特徴をネットで調べ、信頼できそうな会社をいくつか選びましょう。
2-1.複数社から見積もりを取って費用と日程を確認
信頼できそうな引っ越し業者を選んだら、1社に絞らず、希望の引っ越し日で複数の業者へ見積もりを依頼しましょう。同じ条件でも会社によって提示価格に差が出るからです。引っ越し希望日に幅を持たせておくと、安価なプランを提示してもらえる可能性もあります。
一括見積もりサービス等を利用するのも便利です。見積もりが出揃ったら、費用と日程を確認し、安心感があり価格にも納得できる引っ越し業者を選びましょう。
3.②家具・家電の購入と配置決め
せっかく新居に引っ越しても、ガランとした状態では快適な生活をスタートできません。引っ越し作業をスムーズに行うためにも、事前に家具・家電の購入や配置決めをしておきましょう。
3-1.持っていくもの・新しく用意するものを決める
新居に引っ越すときには、家具・家電も新居に合わせて一新したいと考える人も多いでしょう。しかし、購入して間もないものや思い出の品などは残したいという場合もあるはず。引っ越し前後に慌てずに済むよう、あらかじめ「持っていくもの」と「新しく購入するもの」を決定しておきましょう。
家電の中でも、冷蔵庫や洗濯機(季節によってはエアコンも)はすぐに必要になるので早めの計画が必要です。
3-2.引っ越し前にインテリアの配置を決定
ダイニングテーブルやソファなどの家具選びは、快適な住まいを作る上で家作りそのものと同じくらい重要です。できればゆっくりと時間を取って好みのものを選び、早めに配置を決めておきましょう。家具のサイズや色が新居に合うか心配な場合は、ハウスメーカーの担当者に確認しながら選ぶことをおすすめします。大型家具などは、搬入経路が確保できているかも併せてハウスメーカーに確認しておくと安心です。
荷造り時には、決定した配置に沿って「1階リビング」などと指示書きをしておきましょう。
3-3.不用品は引っ越し前か当日に廃棄
廃棄するものは、新居に運ぶと荷代がかかります。できるだけ引っ越し前に廃棄できるように計画しましょう。粗大ごみの廃棄は自治体に依頼するのが最もコストを抑えることができるものの、予約制のため時間がかかる上に、希望の日時に引き取ってもらえない可能性もあります。
引っ越し時に引っ越し業者に引き取ってもらうことも可能ですが、別途費用が掛かるので注意してください。
4.③入居前がチャンス!防カビ・防汚対策
入居前の一番きれいな状態を長く保てるよう、防カビ・防汚対策をする人もいます。お風呂なら市販の防カビくん煙剤などを利用すると手軽に防カビ対策に。コンロの隙間やトイレの床と便器の隙間などには、市販の隙間ガードなどを付けておくとその後の掃除がラクになります。
壁の巾木の上など埃が溜まりやすい場所に目立たない色のマスキングテープを貼っておくのもおすすめです。こちらも掃除の際に剥がして再度貼り付けるだけで、綺麗な状態を保てます。仕上げに各換気扇にホコリ取りフィルターを貼っておきましょう。
4-1.傷や不具合がないかにも注意
入居前に忘れてはいけないのが、傷や不具合がないかのチェックです。防カビ・防汚対策をしながら細かい部分まで見て回り、少しでも気になるところがあればハウスメーカーに伝えます。
引っ越し当日を不安がない状態で迎えるためにも、細部のチェックを怠らないようにしましょう。
5.④インターネットやテレビ、ライフラインの手続き
新築一戸建てだからこそ必要な手続きがあります。マンションから引っ越しの場合は、つい手続きを忘れてしまうことも多いので、事前にしっかり準備しましょう。
5-1.テレビ・インターネット・電話回線の工事
マンションでは、多くの場合引っ越してもケーブルをさせばすぐにテレビがつながりますよね。しかし、新築一戸建ての場合は、テレビ、インターネット、固定電話の回線は、ご自身で事前に手続きが必要なので注意しましょう。
テレビを視聴するには、アンテナ工事をする、ケーブルTVに加入する、光回線契約をするの3つの方法がありますが、どの方法でも工事が必須。インターネット回線を引き込むためにも工事が必要なので、インターネット回線業者を選定して工事日を予約しなければなりません。
各社さまざまなサービス、料金体系があるので、どのインターネット回線業者を選ぶかも早めに検討しておくとよいでしょう。
5-2.電気・ガス・水道の手続き
新築一戸建ての場合、ライフラインの手続きも欠かせません。これを忘れると、引っ越し初日に電気がつかない、お風呂に入れない、お湯も沸かせないということになるので忘れないようにしましょう。
まず、引っ越し前に現在の家で利用している電力会社・ガス会社・水道局に連絡して使用停止の申込みをします。この手続きはインターネットでも可能な場合が多いので確認しましょう。
次に、引っ越し先で利用するライフライン供給各社に使用開始の連絡をします。ガスのみ、作業員による開栓作業とガス機器点検のため立ち合いが必要となるので注意が必要です。
6.⑤近隣住民へのご挨拶で渡す品物の購入
引っ越しの際には、近隣の家にご挨拶に行くのが一般的です。必要な挨拶先の軒数を確認し、日持ちのするお菓子などを事前に準備しておくとスムーズです。
6-1.ご挨拶は「向こう三軒両隣」+裏のお宅が基本
一戸建ての場合、町内会でゴミ収集場を管理していたり、さまざまな行事や防災訓練などを行っていたりすることが多く、ご近所づきあいも重要になります。
引っ越しのタイミングでご挨拶に伺うことで、ご近所の方の顔がわかりコミュニケーションがとりやすくなります。引っ越しのご挨拶は、両隣とお向かいの3軒・真後ろのお宅に伺うのが一般的です。
お子さんが小さかったりペットを飼っていたりといった場合、お子さんの声やペットの鳴き声がうるさいと感じる方もいるでしょう。最初に一言伝えておくだけで相手の理解を得られやすくなる場合もあります。
6-2.引っ越し1週間前のタイミングでご訪問
引っ越し当日は大きなトラックが長時間停車することになります。せっかくなら引っ越しの1週間前にはご挨拶にまわり、「当日はお騒がせすることとなり申し訳ありません」と伝えておければ好印象です。今後のお付き合いがスムーズになるよう、丁寧なご挨拶を心がけましょう。
できれば休日に、家族揃って訪問するといいでしょう。お子さんがいる場合、実際に顔を見せておくことで騒音などのトラブルを防ぐことにもつながります。
6-3.手土産はお菓子、洗剤など日持ちするものがおすすめ
挨拶に行く際には、手土産とし日持ちのするお菓子や、洗剤などの消耗品を持参します。予算は500円から1000円程度に設定する人が多いようです。
調味料、タオル、高級ティッシュなども選ばれるようですが、かさばらないものの方が持っていきやすいかもしれません。
6-4.のしは外のしで「御挨拶」がマナー
挨拶の品には、「御挨拶」と書いたのしを付けてお渡しするのがマナーです。のしは直接手渡すので、すぐにわかるよう外のしとします。
この他のマナーとして、早朝や夜間、夕方以降の忙しい時間帯は避け、休日の午前10時頃から午後5時頃にまわるようにします。日中は外出している様子のお宅に夜に訪問する場合も、午後7時から8時台など早めの時間を選びましょう。
7.いつまでに何をする?引っ越し準備は計画的に
引っ越しが近づくと、やることが増えて気持ちも焦ってくるものです。引っ越し準備は比較的余裕のある段階から、計画的に進めていくのがポイントです。
ご紹介した5つの準備と流れを把握したところで、ご家庭の状況に合わせて、いつまでに誰が何をするのか、具体的に計画しておきましょう。
事前準備をしっかり行い、新居で気持ちよく新たな生活をスタートさせましょう。