2025年から省エネ住宅の義務化がスタートし、省エネ住宅への関心はより高まっています。
そこで今回は住宅ローン減税の変更点や活用できる補助金、省エネ住宅のメリット・デメリットを紹介します。省エネ基準や補助金について最新の情報がわかりますので、ぜひ参考にしてください。
1. 省エネ住宅とは?その特徴

省エネ住宅とは、室内の快適さを保ちながら、冷暖房のエネルギー消費を抑えられる家のことです。今後の地球環境を考えれば省エネ住宅は必要不可欠であり、日本でも「2030年度以降新築される住宅について、ZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保」を目指して、義務化が進められています。
実際、2021年4月1日の「建築物省エネ法改定」では、住宅を設計するとき建築士から建築主に対して、省エネ住宅の基準を満たしているか説明する義務が定められました。
2.省エネ住宅の種類

ZEH基準をクリアした瀬田ホームギャラリーの外観
補助金制度を確認するにあたって、評価基準となる省エネ住宅の種類についても押さえておきましょう。
2-1.ZEH
ZEHとは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称であり、ゼッチとも呼ばれています。建物・設備の省エネ性能を高めるだけではなく、太陽光発電のような創エネ設備を取り入れて、家全体のエネルギー収支をゼロ以下にする住宅のことです。
ZEH・ZEH+・ZEH+Rなど複数の基準に分かれており、それぞれ補助金の金額も変わります。基準が上がるほど多くの補助金を受け取れるので、住宅の建築を計画中の場合は住宅性能がどのレベルに相当するのかハウスメーカーに事前に確認しておきましょう。
2-2. LCCM
LCCMとは「ライフ・サイクル・カーボン・マイナス」の略称です。住宅の使用時だけではなく、建設時や解体時においてもCO2排出量削減を実現した住宅を指します。
昨今、地球温暖化の対策として「低炭素住宅」の取り組みが進められていますが、その中でもLCCMは最終目標として認知されつつあります。LCCMを推進する補助金制度も設けられていますが、基準はZEHより厳しく規定されています。
3.省エネ住宅のメリット
省エネ住宅は地球環境に優しいだけではなく、快適さや経済面でもメリットをもたらします。
3-1.夏涼しく冬暖かい快適な家が手に入る
評価基準の一つである外皮性能を高めると、断熱・日射遮蔽によってエネルギー消費量を抑えられるだけではなく、室内の快適さも向上します。冬は家中の室温がほぼ均一で結露しない家、夏はエアコンの効きが良くて朝夕は風通しが良い家になるからです。
1年を通して快適に過ごせるので、ストレスの軽減にもつながります。
3-2.エアコンなどの光熱費が抑えられる
省エネ住宅の場合、外気の影響を受けにくく、家中の室温がほぼ一定に保たれるため、エアコンやファンヒーターなどの冷暖房費用を抑えられることもメリットです。
国土交通省の資料によると、平成28年省エネ基準では一般的な戸建て住宅(120㎡・6地域)において、1戸あたり年間2.5万円の光熱費を削減できます。経済面での負担が減るので、家計にも優しい住宅といえるでしょう。
3-3.ヒートショックや熱中症を防ぐ健康住宅
家中の室温が一定に保たれる家は、快適に暮らせるだけではなく、健康面でも良い影響が見込めます。冬のお風呂場などで多発するヒートショックを予防できるほか、夏場の熱中症予防にもつながります。
特にヒートショックでの死亡者数は交通事故死者数より多く、誰にでも起こり得る事故なので、住宅性能によってこれを防げるという安心感は大きいといえます。
4.省エネ住宅のデメリット
省エネ住宅を購入するときは、メリットに加えてデメリットを把握しておくことも大切です。
4-1 設備費や住宅価格が高い
省エネ住宅の基準を満たすためには、どうしても初期費用がかかってしまいます。しかし、これは後述する省エネ住宅の補助金を使えば、ある程度まで軽減可能です。
ただし、補助金制度に認められる省エネ住宅を建てるためには、各制度の内容に詳しいハウスメーカーを見つける必要があります。
三菱地所ホームの住宅は基本性能が高水準なので、後で説明するZEH住宅(※)を推奨しています。
※ZEH基準を満たす要件は諸条件によって異なります。
5.建築物省エネ法の改正により2025年から「省エネ基準適合義務化」へ

2022年6月に建築物省エネ法が改正され、2025年4月から原則として、全ての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合が義務付けられます。
この改正により、2025年からは建築確認手続きの過程で、省エネ基準に適合しているかどうかの審査が加わります。省エネ基準に適合していない場合には、確認済証や検査済証が発行されません。その結果、着工が遅れる可能性があります。
なお、ZEHの基準は省エネ基準よりも厳しいため、ZEHに適合していれば、省エネ基準について問題になることはありません。
6.省エネ住宅が義務化することで変わることとは?
省エネ住宅が義務化されることで、2024年から物件表示と住宅ローン減税に大きな変更が加わりました。
6-1.省エネ性能ラベルによって可視化される
2024年4月から「省エネ性能表示制度」が開始され、物件情報に省エネ性能を表示することが努力義務となります。
今後は、不動産売買での住宅情報に省エネ性能が表示されるようになり、消費者が賃貸住宅や分譲マンションなどの住宅を選ぶ際の基準として、「省エネ性能」が増えることが大きな特徴です。
6-2.省エネ基準を満たさない新築住宅は住宅ローン減税の対象外になる
2024年以降に建築確認申請をする新築住宅の場合、省エネ基準を満たしていない新築住宅は住宅ローン減税の対象外になります。そのため、2024年以降に新築住宅を建てる際には注意が必要です。
住宅ローン減税の対象になると、住宅ローンの年末残高に0.7%の控除率をかけた額について、所得税(住民税)から税額控除を受けられます。最大で13年間住宅ローン減税の税額控除を受けることが可能です。
そのため、2024年以降に住宅ローン減税を利用するのであれば、省エネ住宅の基準を満たさなければいけません。
7.新築する住宅が省エネ住宅かどうか知りたい!省エネ住宅の基準について
省エネ住宅の基準については、外皮性能と、一次エネルギー消費量で分けられます。外皮性能とは外壁・屋根・窓など、住宅の外側を覆っている部分です。省エネ住宅の場合、断熱材や遮光塗料などで外皮性能を高めています。
一次エネルギー消費量とは、冷暖房・給湯・家電など、主だった設備でのエネルギー消費量の合計です。省エネ基準を満たすためには、一次エネルギー消費量が一定値以下になる必要があります。
また、具体的な基準は地域によって異なるため、基準値はどの程度なのかはそれぞれ確認が必要です。
8.省エネ住宅で活用できる補助金

省エネ住宅で活用できる補助金の代表ともいえるのが「住宅省エネ2024キャンペーン」です。これは省エネ住宅で活用できる4つの補助事業の総称です。
ここでは、それぞれの概要についてまとめて紹介します。
8-1.子育てエコホーム支援事業
「子育てエコホーム支援事業」では子育て世帯・若者夫婦世帯に対して、住宅の省エネ基準を満たす新築住宅の取得や、省エネリフォームについての支援を受けられます。最大補助金額は以下の通りです。
- 長期優良住宅の場合:1戸につき最大100万円
- ZEH住宅の場合:1戸につき最大80万円
- リフォームの場合:最大60万円
引用元:子育てエコホーム支援事業【公式】
8-2. 先進的窓リノベ2024事業
「先進的窓リノベ2024事業」は断熱窓への改修(リフォーム)を対象にした補助金です。性能要件を満たす、ガラス交換や内窓の設置、外窓交換やドア交換が対象となっています。最大補助金額は200万円です。
2024年3月中旬ごろから交付申請が開始され、予算上限に到達したら終了となります。
8-3.給湯省エネ2024事業
「給湯省エネ2024事業」は家庭内でもエネルギー消費量の多くを占める給湯分野に対して、高効率給湯器の導入を支援する補助金です。新築でもリフォーム時も給湯器の要件を満たしていれば申請できます。
補助額は給湯器の種類ごとの基本額と性能要件を満たすことで、加算される性能加算額、撤去時にかかる撤去加算額に分けられます。具体的な補助額は以下の通りです。なお、戸建住宅の場合はいずれか2台までで、共同住宅等の場合はいずれか1台までが対象となります。
【基本額】
ヒートポンプ給湯器(エコキュート):8万円/台
電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機):10万円/台
家庭用燃料電池(エネファーム):18万円/台
【性能加算額】 ※満たす要件によって加算額が異なる
ヒートポンプ給湯機(エコキュート):2〜5万円/台
電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機):3〜5万円/台
家庭用燃料電池(エネファーム):2万円/台
【撤去加算額】
蓄熱暖房機の撤去:10万円/台(上限2台)
電気温水器の撤去:5万円/台(基本額で補助を受ける台数まで)
引用元:給湯省エネ2024事業【公式】
8-4.賃貸集合給湯省エネ2024事業
「賃貸集合給湯省エネ2024事業」は賃貸集合住宅のオーナーなどを対象に、小型の省エネ型給湯器の導入支援を行う補助金です。補助額は1住戸1台まで対象となります。具体的な補助額は以下の通りです。
- エコジョーズ・エコフィール(追い焚き)なし:5万円/台
- エコジョーズ・エコフィール(追い焚き)あり:7万円/台
9.省エネ住宅で費用を抑えて快適な住まいを
省エネ住宅は快適で健康的な暮らしを実現できる、光熱費を抑えられるといったメリットが得られる家です。もちろん、地球環境にも優しいので、環境保全に貢献できるという点も見逃せません。
各種補助金やさまざまな優遇制度に着目したうえで、費用を抑えながら理想の住まいを手に入れたいところです。
2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、省エネ基準を満たす住宅の普及が求められています。その結果、省エネ基準を満たす住宅の義務化や補助金の拡充が進んでいることが現状です。
省エネ住宅の購入を検討しているなら、省エネでありながら家族に合った理想の家が建てられるフルオーダー対応の三菱地所ホームにぜひ一度ご相談ください。また、高い住宅性能と高効率な全館空調システム「エアロテック」が実現する快適な暮らしを体験しに、ぜひ三菱地所ホームのモデルハウスにお越しください。







