新築時に欠かせない地盤調査とは?調査方法や費用について詳しく解説

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住宅を建てる前には地盤調査と、その結果に応じて地盤改良を行う必要があります。しかし、地盤調査がなぜ必要なのか、今ひとつわからない人もいるのではないでしょうか。今回は地盤調査の基本的な知識や調査方法、費用、調査後に必要になる地盤改良について詳しく解説します。

1.地盤調査は必要?地盤調査の基礎知識

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地盤調査は費用がそれなりにかかるため、できるならやりたくないと考える人もいるかもしれません。しかし、地盤調査は建物ごとに最適な「基礎や構造」を考えるために必要なものであり、必須でやるべきことの一つです。ここでは地盤調査の基礎知識について解説します。

1-1.地盤調査とは

地盤調査とは、建物の建築前に地盤の状態を確認するためのものです。地盤調査なしで地盤が軟弱な地域に住宅を建てると、地盤沈下や家が傾くなどの危険性があります。その危険を回避する安全性の高い建物を建てるために構造耐力(地震等に耐える力)を工事前に計算する「構造計算」を行います。この構造計算を行うためには地盤の状況を調査することが必要です。地盤調査の結果とともに建物のプランと合わせて最適な構造を検討していきます。

 

建て替えの場合でも、地盤調査は行います。なぜなら建て替えの場合でも、地盤の状態がよいとは限らず、建てる場所によって、地盤の強度も多少なりとも変わります。調査なしの場合、取り返しのつかない事態になる可能性もあるためです。地盤調査の結果、地盤が軟弱だと判断された場合には、必要に応じて、地盤改良工事が行われます。

 

1-2.地盤調査にかかる時間

地盤調査は調査方法によって、半日から数日程度の時間がかかります。スウェーデン式サウンディング試験の場合は速報の場合で半日から1日程度、ボーリング調査で1日から数日ほどです。条件によって調査結果が確定する期間は変わります。速報は、地盤改良の必要性の有無を簡易的に判断できます。ただし、調査によっては即日で速報が出ない場合もあるため、すぐわかるとは限りません。正確な地盤調査報告書は数日かかるケースが多いでしょう。

1-3.地盤調査にかかる費用

地盤調査の費用は調査方法によって変わります。費用の目安は一般的に行われることが多いスウェーデン式サウンディング試験は5万円程度、ボーリング調査は25〜30万円程度です。なお、地盤調査の結果、地盤改良が必要になった場合は、必要に応じて50万から100万円程度の別途費用が発生します(建物の建築面積20坪前後の場合)。またこの費用は敷地の大きさや建物のプランによっても変わります。地盤改良工事が必要になるかどうかは、調査結果が出るまでわからないため、ある程度の余裕をみておく必要があります。また新しく土地を購入する場合は、土地の引き渡し後に調査ができる場合が多いです。

2.地盤調査の方法

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地盤調査は一般的に行われることが多い方法としてスウェーデン式サウンディング試験と、ボーリング調査に分かれます。一般的にはスウェーデン式サウンディング工事が採用されることが多いですが、ボーリング調査が必要になるケースもあるでしょう。ここではそれぞれの地盤調査の方法について解説します。

2-1.スウェーデン式サウンディング試験

スウェーデン式サウンディング試験は、一般的な住宅の場合に用いられることが多い調査方法です。先端がスクリュー状になったロッドにおもりをつけながら回転させていき、回転数やおもりの重量から、地盤の強度を調べます。戸建て住宅の場合は、住宅の四隅と中央部の5つのポイントを調査することが一般的です。

 

ほかの調査方法と比べると費用がお手頃で、5万円程度で済みます。ただし、調査する規模によっては正確性が確保できない点がデメリットです。そのため、規模が大きい工事や特殊な間取りの工事の場合はボーリング調査で調査を行う場合もあるでしょう。

2-2.ボーリング調査

ボーリング調査とは、ボーリング機械を使って穴を掘り、そこにハンマーを落下させて強度をはかる調査方法です。スウェーデン式サウンディング試験と比べると、地質の状態まで調べられますが、費用が25万円から30万円ほどかかります。そのため、マンションや規模の大きい建物の調査の場合にボーリング調査が行われるのが一般的です。

 

ただし、費用面から、一般住宅では、スウェーデン式サウンディング試験が採用され、ボーリング調査が行われるケースは多くはありません。しかし、規模の大きい住宅や地下室を作る場合などは、ボーリング調査が採用されるケースもあります。

3.地盤調査報告書の見方

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地盤調査報告書は専門用語が多く、一般の方が見てもわからないことがほとんどです。しかし、地盤改良の有無を判断するだけであれば、自沈層の有無がわかればある程度目安になります。自沈層とは、地盤が軟弱で回転なしでおもりの重さだけでスクリューのロッドが沈んでしまう状態の地層です。これは、調査報告書に「ストン」と記載がある場合に自沈層の可能性が考えられます。

 

ただし、地盤調査の報告書だけで、地盤改良の必要性は判断できない場合もあるため、専門家と相談しながら判断することが大切です。盛り土の有無や、地下水位の計測などの要素も関わる場合があります。わからない部分があれば、地盤改良業者に確認してみるとよいでしょう。

4.地盤調査の結果に問題があったら?行う地盤改良の種類

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地盤調査の結果、地盤に問題がある場合には、地盤改良をしなければいけません。地盤改良のやり方にも3つの種類があり、それぞれに特徴が異なります。ここでは地盤改良の種類について解説します。

4-1.表層改良工法

表層改良工法とは、2mほど土を掘り、セメント系の固化材を入れて地盤を固める方法です。この工法は、地盤が強固な支持層が比較的浅い層にある場合に行われます。建築面積約20坪ほどで約50万円が大まかな相場です。地盤が弱い層が2m以下の場合に用いられます。価格が安価ですが、この工法では軟弱な層が深い場合に対応できません。そのため、軟弱な層が深い場合には、柱状改良工法や鋼管杭工法が採用されます。

4-2.柱状改良工法

柱状改良工法とは、何本ものコンクリートの柱を地面に打ち込んで地盤を強化する方法です。2〜8mほど軟弱な地盤が続き、表層改良では改善が難しい場合に採用されます。直径60cm程の穴を開け、そこから、セメントと水を注入して土と混ぜて撹拌させて柱を作り、地盤を強化するやり方です。建築面積20坪ほどで100万円程度の費用がかかります。

4-3.鋼管杭工法

鋼管杭工法とは、柱状改良と同じ方法でセメント状の柱ではなく鋼管で地盤を補強する方法です。費用は柱状改良とほぼ変わりません。ただし、地中30mまで地盤補強が可能なため、軟弱な層が深い場合でも対応しやすくなります。工事にそれほど時間がかからないため、工事の期間を短くしたい場合にも採用されることがあるでしょう。また狭小地でも工事が可能な点もメリットです。

5.自分で地盤調査会社に依頼することはできる?

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地盤改良はハウスメーカーと提携している地盤改良業者が、地盤調査と改良をセットで行うことが一般的です。きちんと調査をしてくれるか心配な場合には、自分で地盤改良業者を指定することもできます。しかし、一般的に地盤改良業者は個人の工事を受け付けていません。地盤改良や調査のためには、建物の配置や重量などの情報が必要になるため、ハウスメーカーに指定したい地盤改良業者を伝えておくとスムーズに進むでしょう。

 

ただし、地盤改良業者は指定できますが、地盤改良の工法は指定できません。地盤調査の結果によって、どの工法が適しているかどうかが変わるためです。建物のプランや構造と組み合わせて考える必要があるため、自分で判断するのではなく、プロの話をよく聞くことが大切です。

6.地盤調査を実施して安心・安全な暮らしを

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(千里ホームギャラリー)

頑丈な家を建てても、地盤が軟弱な場合地盤沈下のリスクがあり、安心して生活できなくなります。法律で義務づけられている工事ですが、安心して長く住み続けるためには、地盤調査と結果に応じた地盤改良工事が欠かせません。

 

地盤調査や地盤改良工事は、結果により100万円以上の工事費用がかかる場合もあります。土地も購入する場合は土地の契約・引渡し後にしか調査はできず、調査してみないとわからない部分も多いため、事前に資金を準備しておくことが大切です。建築予定地の地盤について、心配な点がございましたら、お気軽に三菱地所ホームにご相談ください。

 

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