平屋を建てる際に、間取りをどうすべきか迷う人も多いでしょう。平屋は2階建や3階建と比べると、広さを確保しにくいこともあり、間取りの工夫が大切です。
本記事では、平屋の間取りをどのようにするべきか検討中の人に向け、平屋の間取りの考え方や建築実例を紹介します。魅力的な平屋をつくるためのコツも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.平屋の間取りの考え方
平屋の間取りを考えるときには、平屋ならではの特徴を意識することが大切です。大きな特徴としては、2階建と違い、階段がないためバリアフリーの住まいにできることが挙げられます。また、2階がないことから、天井を高く取りやすく、開放感のある勾配天井のリビングを採用しやすいことがメリットです。
ファミリークローク、パントリーなど直射日光を避けたい部屋を中央に配置し、リビングや寝室などの居室を外側(外壁側)に配置して窓を設置することで、必要な場所に光を取り入れられ、利便性と快適性の高い住まいになります。
注意するべき点としては、1階のみで家族が移動するため、動線がぶつかる可能性が高くなることです。家族間での混雑を避けるため、廊下を広くしたり、ぐるぐる回って移動できるよう、回遊性をもたせたりすると快適に過ごすことができます。
平屋は庭など外に近いのが魅力ではあるものの、その分、プライバシーやセキュリティには配慮が必要です。そのため、人通りの多い道路に面する窓や玄関などの開口部は、なるべく外からの人目につかない場所に配置すると安心できます。
2.平屋の間取り建築実例
平屋の間取りを快適にするためには、2階建や3階建とは別の工夫が必要です。ここでは、平屋の間取り実例を紹介します。
2-1.海の景観を楽しむガレージ付きの平屋

南北へと抜けたリビング・ダイニング・キッチンや海を眺める寝室など、部屋ごとに敷地に合わせ、窓の配置にこだわったマイホームです。

ご家族がくつろぐリビングには勾配天井とトップライトを採用し、海の開放的な印象をより楽しめるようデザインしています。窓の外に眺める海とつながるかのように、ソファやチェアなどインテリアのカラーリングはブルー中心で仕上げていることも特徴です。
バーベキューなどアウトドアを楽しめるように、天然石風の擬石を使い、屋外テラスも設置されています。
2-2.趣味を満喫する平屋


ご夫婦の趣味を満喫できるようリビングやダイニングにこだわり、趣味を楽しむスペースも確保した平屋です。「いい音のある暮らし」を求め、リビングには天井ぶら下げ式のスピーカー、ダイニングには埋め込み型スピーカーを設置しています。

L字型の広々としたキッチンは、料理上手の奥様のご要望に応えたものです。お庭の緑が眺められるよう配置も工夫されています。

ジャズセッション、釣り、DIYなど、趣味の多いご主人さまのための書斎は遮音性を高めた空間です。演奏やDIYをしても、騒音を気にすることなく、趣味を存分に楽しめます。

上質な趣の和室は、奥様が着付け教室として利用することを考えた空間です。リビングとはフラットにつながっており、客間やくつろぎの部屋としても活躍します。
2-3.美意識が宿るアーティスティックな平屋

大型のソファと7.1chホームシアターを設置することを前提に、造り付け家具のサイズを考慮して設計しています。リビングは大きな掃き出し窓を設置していることが特徴です。リビングの窓から開けた中庭や杉林、大ケヤキへの視線の抜け感が出るようデザインされています。リビングでくつろぎながら、自然を眺めることでよりリラックスできそうです。
また、勾配天井と南面には高窓と曇ガラスを設置したことで、適度な光を取り込めることもポイントです。昼は優しい陽当たりをリビング全体に取り込み、夜になるとモダンなシャンデリアの光の輪が部屋を美しく照らします。

パウダールームから浴室にかけては、海外リゾートにある外資系ホテルをイメージしたデザインを取り入れました。大きな壁面ガラスやダブルボウルなど実用性も意識しています。

和室は現代モダンと伝統建築技術の両方を取り入れ、個性的な空間を実現していることが特徴です。モダンな壁紙や、ダウンライトなどの現代的意匠と、日本の伝統的な建築ルールを取り入れ、他にはない空間を実現しました。
2-4.大胆な片流れ屋根の平屋風邸宅

片流れ屋根を使い、見た目を平屋風に仕上げた大胆なデザインの邸宅です。

リビングは勾配天井になっており、開放的に見せています。素材にもこだわり、天然石のアクセントウォール、天井は木、床はライムストーン、白壁は漆喰風に仕上げ、異なる素材感のものをさまざまに取り入れつつも、全体的にバランスが取れたデザインが特徴です。

趣味を楽しむ部屋はアルテックススピーカーの繊細かつダイナミックなサウンドを心ゆくまで楽しめるよう、防音仕様で仕上げています。趣味のカメラをディスプレイして美しく見えるよう、窓の配置も工夫しました。

ウッドデッキのある屋上はプライベートながらも開放感のある庭のように活用できます。全面ウッドデッキにすることで草取りなどのお手入れが必要ありません。
道路からの視線を遮るために塀を高めに設計しプライバシーにも配慮しています。
3.開放的で魅力あふれる平屋の間取りをつくるコツ
魅力ある平屋の間取りをつくるためには、以下のようなポイントがあります。
・家事動線の良い間取りにする
・十分な収納量を確保する
・採光や通風を意識する
・全館空調を取り入れる
・スキップフロアやダウンフロアを取り入れる
おしゃれで機能的な平屋にするため、ぜひ参考にしてください。
3-1.家事動線の良い間取りにする
平屋は2階建以上に家事動線を意識した間取りにすることが大切です。1階だけで生活でき、家事をしながら上下階を行き来する必要がないことが平屋のメリットです。しかし、すべてが1階に集約されている分、横に移動する距離が長くなってしまう場合があります。
家事動線の良い間取りにするために、間取りを考える際は、希望を書き出してシミュレーションすることが大切です。
例えば、玄関から買い物を運ぶ際に、キッチンやパントリーが遠くて大変ではないか、洗濯機のある洗面室から洗濯物を干す場所が遠くないかなど、家事ごとの流れを意識すると、家事動線を整えやすくなります。洗濯であれば、ランドリールームで洗濯と乾燥を行い、ファミリークローゼットを隣接させると、洗濯から収納までの動線が短くなり便利です。
3-2.十分な収納量を確保する
平屋は居室のスペースを広く確保するよう設計するため、収納が不足しがちです。しかし収納が十分にないと片付けにくくなり生活の満足度が下がってしまいます。
そのため、部屋ごとに必要な物をしまえる収納スペースを設けることで収納量を確保するなどの工夫が必要です。あるいは、家族全体の収納を一つにまとめるファミリークローゼットや玄関収納もおすすめできます。
居室への影響を減らして収納量を確保する方法としては、勾配屋根にロフトを設けたり、キッチンボードなどを天井まであるタイプにするなど、高さを活用したアイデアも考えられます。
3-3.採光や通風を意識する
平屋は2階建てや3階建てと比べて、1階のみなので窓の位置も必然的に低くなります。設置できる窓の高さも最高が1階の天井高までです。そのため、隣家や塀、植栽や車などに遮られやすいことが問題になります。土地の周辺状況によっては窓があっても、光が入りにくく、風が抜けにくくなることも考えられます。
加えて、平屋は建物の奥行きが長くなりがちで、南面に窓があっても部屋の中央部まで光が届きにくい構造になっています。2階建てのように吹き抜けを使って、自然に光を取ることが難しいためです。
光を十分に取り入れるためには、南側に庭を配置したり、中庭や坪庭で真上の光を取り入れるなどの工夫が必要になります。また、屋根形状を片流れ屋根や勾配天井にすることで、高窓を作り、光を取り入れる方法も選択肢の一つとして考えられます。
3-4.全館空調を取り入れる
平屋の大きな特徴はバリアフリーにできることですが、全館空調を取り入れることで温度のバリアフリーを実現できます。平屋では階段が不要なので廊下を作らず、ほぼすべて居室などの部屋にすることも可能です。
平屋をワンフロアで仕上げることで、空気が循環しやすく、ハンディキャップを抱えている方にとっても、寒さや暑さを感じにくく過ごせるため、不快感なく過ごしやすいことが魅力です。
また、全館空調を取り入れることで、ロフトなどを設けても、空気が循環するため、家中快適に有効活用することができます。たとえば廊下をあえて少し広げ、通路にランドリーコーナーや、スタディカウンターなどを設けるのもおすすめです。
三菱地所ホームでは全館空調システム「エアロテック」が標準仕様となっています。たった1台のコンパクトな室内機で、24時間365日、家中すみずみまで換気しながら、清潔な空気と快適な温度で満たせます。
洗面室にトレーニングルームを組み合わせたり、スキップフロアや廊下などちょっとしたスペースに居心地の良い書斎を設けたりと、全館空調を取り入れることで、自由な発想で平屋の間取りを考えられます。
3-5.スキップフロアやダウンフロアを取り入れる
単なる平屋ではなく、アクセントとしてスキップフロアやダウンフロアを取り入れる場合もあります。平屋にスキップフロアを設けることで中2階の位置になり、子どもの遊び場やワークスペースなど、さまざまな目的で利用可能です。スキップフロアの下を利用して、大容量の収納スペースを作ると、居室を狭めずに収納場所を確保できます。
また、リビングなどの床に15~30cmほどの段差を付けて空間を作るダウンフロアもおすすめです。ダウンフロアを採用すると、目線の高さが変わるため、壁を作らず空間を緩やかにゾーニングできます。
4.家族に合った平屋の間取りを検討しよう
平屋の間取りに正解はなく、動線や必要なスペースなど、家族のライフスタイルに合ったものを考える必要があります。また、収納や居室のバランスなど、2階建とは異なる工夫が必要です。
三菱地所ホームなら、完全自由設計で理想の平屋をゼロから考えることができ、理想の暮らしを実現できます。全館空調を使った空間づくりや平屋の建築事例も確認できますので、気になる人はぜひ一度モデルハウスへ足を運んでみてください。







