住まいの一角に、ヌックを取り入れたいと考えている方も多いのではないでしょうか。ヌックは、自分の趣味や時間を楽しめる魅力的な空間です。
一方で、目的を明確にせずにつくると、思うように活用できないこともあります。
本記事では、ヌックの特徴や活用方法、設置場所、後悔しないための注意点を解説します。実際の建築事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.「ヌック」とは?

ヌックとは、英語の「nook(隅・くぼんだ場所)」を語源とする、住まいの一角に設けられた小さな空間のことです。
由来は、スコットランド語の「ヌーク(Neuk)」という言葉です。元々は「温かい・居心地が良い」「こもり感のあるこぢんまりとした場所」を意味しており、スコットランドの古い住宅にあった暖炉のそばの小さなベンチやスペースを指すスコティッシュ・ヌーク(Scottish Neuk)という場所が発祥といわれています。
20世紀初頭にアメリカへ伝わり、キッチン横に設けた小さな朝食スペース「ブレックファスト・ヌーク(Breakfast Nook)」として住宅デザインの一つとして広まりました。
壁や扉で完全に仕切るのではなく、段差や床・壁の素材の違いなどによって、ほかの空間と緩やかに区切られています。広さは2畳以下のものが一般的です。
適度に囲まれていることで落ち着きが生まれ、読書や趣味などに集中しやすいのが特徴。個室のように完全に仕切られていないため、家族の気配を感じながら、自分の時間を楽しめます。
2.ヌックが選ばれる理由

ヌックは、日本では在宅時間が増えたコロナ禍をきっかけに注目を集めるようになりました。家の中に心地よい居場所を設けられることから、現在も住まいづくりに取り入れられています。
ここからは、ヌックが選ばれる理由を見ていきましょう。
2-1.家族を感じながらの「おこもり感」
ヌックの魅力は、家族が集まる空間の近くにいながら、一人で落ち着いて過ごせることです。
開放的なリビングでは、家族の会話や生活音が気になり、読書や作業に集中しづらいこともあります。
しかし、適度に囲まれたヌックなら、家族の気配を感じながらも、ほどよい「おこもり感」の中で自分の時間を楽しめます。
2-2.デッドスペースが生まれ変わる
ヌックは、広さも天井高もそれほど要求されないことが多く、デッドスペースの有効活用にもなります。
階段下、廊下の突き当たり、窓際など、通常は活用しづらい空間こそヌックとしておすすめの場所です。
そのため、延床面積が限られた家でも取り入れやすく、デッドスペースと考えられていた場所を心地よい空間に変貌させることができます。
2-3.空間に生まれる、上質な表情
ヌックは、ほかの空間との間に高低差を設けたり、床や壁の素材を変えたりすることで、空間にメリハリを生み出せます。
たとえば、畳スペースのように和洋で分ける方法や、フローリングの色を変える、壁紙を変えるなどの方法で、部屋の表情はガラリと変わります。
リビングのような広い部屋は、単調になりがちですが、ヌックをうまく取り入れることで、広い部屋であっても、メリハリや洗練された印象をもたらすことができます。
3.ヌックの活かし方と、設置場所

ヌックを最大限活用するには「何のために使うか」と「どこにつくるか」の2軸で考えることが大切です。
用途を決めずにヌックをつくると、ただの物置になったり、使われなくなったりする可能性があります。事前にしっかりと計画を立ててから設置しましょう。
3-1.ヌックの活用法
ヌックは狭くてもさまざまな活用方法があります。具体的には以下のような活用方法です。
・読書スペース
・テレワーク・書斎など作業スペース
・子どもの遊び場
・来客時のちょっとした応接スペース
・昼寝用のスペース
たとえば、読書スペースや書斎として使用するのであれば、カウンターテーブルや本棚、読書灯などを備え付けておくと、より快適に過ごせます。
子どもの遊び場や昼寝スペースとして使うのであれば、ある程度動き回っても大丈夫なように畳のような柔らかい素材を使うのもおすすめです。
このほか、来客時の応接スペースとして使う場合は、座りやすさや動線に加え、内装にもこだわると、おもてなしにふさわしい空間になります。
同じヌックでも、使い方によってどのようなつくり方をすべきか変わるため、使い方をしっかりと考えることが大切です。
3-2.ヌックの設置場所
ヌックの使い勝手や居心地は、設置場所によって大きく変わります。ヌックを設ける場所としては、主に以下が挙げられます。
・リビングの一角
・階段下
・窓際
・廊下の突き当たり
・寝室の一角
リビングの一角に設ければ、家族の気配を感じながら、自分の時間を過ごせます。階段下は、天井の低さをヌックならではのおこもり感に生かせるため、デッドスペースの有効活用に適しています。
窓際なら、外の景色や自然光を楽しめるくつろぎの空間に。廊下の突き当たりに設ければ、使い道が限られやすい場所を、読書や休憩ができるスペースに変えられるでしょう。寝室の一角に設ける場合は、静かで落ち着いた環境の中で、就寝前の読書などを楽しめます。
それぞれの場所の特徴を踏まえ、ヌックでどのように過ごしたいかを考えて設置場所を選ぶことが大切です。
4.後悔しないために。ヌックづくりの注意点

ヌックは魅力的な空間である一方、目的を明確にせずにつくると、次第に使われなくなることがあります。
誰がどのような場面で使うのかを具体的にイメージし、広さや明るさ、空調なども考慮して設計することが大切です。
4-1.照明・コンセントの位置
ヌックは壁や家具に囲まれていることが多く、十分な明るさを確保しにくい場合があります。照明が不足すると、読書や作業がしづらくなり、使い勝手の悪い空間になりかねません。
必要な照明やコンセントの位置を検討するためにも、ヌックの用途をあらかじめ決めておきましょう。
たとえば、読書スペースとして使うなら手元を照らす照明、仕事や勉強に使うならパソコンやスマートフォンを充電できるコンセントが必要です。実際の過ごし方を想定して配置を決めることで、使いやすいヌックになります。
4-2.意外と見落とされる風通し
ヌックを設ける際は、風通しにも注意が必要です。壁や家具に囲まれた空間は空気がこもりやすく、季節や時間帯によって暑さや寒さを感じることがあります。湿気がたまると、じめじめして居心地が悪くなる可能性もあるでしょう。
窓を設ける場合は、風通しだけでなく断熱性も確認することが大切です。断熱性の低い窓は外気の影響を受けやすく、夏の暑さや冬の寒さ、結露の原因になることがあります。
特に、廊下の一角などにヌックを設ける場合は、エアコンの風が届きにくい可能性があります。窓や換気設備、サーキュレーターなどを活用し、空気が循環するよう工夫しましょう。全館空調を採用し、住宅全体の温度差を抑える方法もあります。
5.全館空調がもたらす心地よさ

ヌックで快適性を追求する場合にぜひ検討していただきたいのが、三菱地所ホームの全館空調システム「エアロテック」です。
エアロテックは1台のコンパクトな室内機で、ヌックを含む家全体を24時間換気しながら、快適な温度に整えます。
階段下や廊下のような個別のエアコンを設置しにくい場所は、通常の空調では暑さや寒さの問題が残りますが、全館空調であれば快適な環境で過ごすことが可能です。
花粉やカビの胞子を約97%カットする高性能除塵フィルターが搭載されており、ホコリや花粉などを室内にいれず、きれいな空気を維持できます。また、24時間換気によって室内で発生したにおいを屋外へ排出し、快適な空気環境の維持をサポートします。
6.ヌックのある建築実例
三菱地所ホームでは、ヌックを採用した建築事例も豊富です。ここでは、ヌックの建築事例をいくつか取り上げて紹介します。
6-1.通り道に生まれる、憩いのスペース

開放的な吹き抜けに面して設けられた、おこもり感のあるヌックです。落ち着いた色合いの壁紙が、ゆったりと自分の時間を楽しめる空間を演出しています。
吹き抜けを介してリビングとつながっているため、ヌックでくつろぎながら家族の気配を感じられるのも特徴です。
6-2.静けさに包まれる、寝室の一角

ベッドルームの窓際に設けられたヌックです。本棚やダウンライトが備えられており、ゆっくりと読書を楽しめる空間に仕上がっています。
大きな窓から自然光を取り入れながら、ブラインドで光の量を調節できるのも特徴です。
6-3.異国情緒を楽しむ、収納付きヌック

フラワープリントの壁紙をアクセントにしたヌックです。フリンジをあしらった照明を組み合わせ、華やかで個性のある空間に仕上げています。ベンチの座面下には引き出しが設けられており、収納スペースとしても活用できます。
7.理想の家に、ヌックという選択を

ヌックがあれば、家族の気配を感じながら、自分だけの時間を楽しめます。一方で、用途を明確にせずにつくると、思うように活用できず、次第に使われなくなる可能性があります。誰がどのように過ごすのかをイメージし、広さや照明、空調などを計画することが大切です。
三菱地所ホームでは、完全自由設計により、ライフスタイルや好みに合わせたヌックをご提案しています。さらに、全館空調システム「エアロテック」を採用すれば、廊下などの居室以外にヌックを設ける場合も、快適な室温を保ちやすくなります。
全館空調システム「エアロテック」を詳しく知りたい方は、無料でカタログ請求も可能です。
理想の過ごし方や住まいのイメージを膨らませたい方は、ぜひお近くのモデルハウスへお越しください。
三菱地所ホームはモデルハウス全棟に全館空調システムを導入しており、心地よい空気を体感いただけます。







